既存浴室（お風呂）解体前の状態。

築60年を超える建物で、お風呂浴室も当時のままとのことでした。窓までの腰壁はタイル張り、壁は塗装で窓サッシは木製サッシの状態でした。間取り的にも昭和初期の建物となっており脱衣場がなく、間取り変更を含む提案をさせていただきました。床のタイルはひび割れをおこしており、浴室と直結している廊下の床がプカプカしていることから土台の入れ替えを初期の段階で提案させていただきました。既存の木製サッシもアルミサッシに変更あせていただく提案となっております。

こちらのお客様は間取り変更もありましたので、全体的に解体をさせていただきました。浴室床タイルをハツリ、天井、壁は解体、躯体の状態まで解体し。昭和初期の構造部の補強を提案させていただいていたからです。浴室リフォーム後は、ユニットバスルームになりますので、他社の提案では既存の窓をメクラにしてワンサイズ小さい浴室を既存の浴室内に設置する提案があったようですが、長期でリフォーム後の家にお住まいになるのであれば、既存の構造部（土台・柱）までしっかり工事をした方が良いと弊社では提案させていただきました。解体後実際に土台は四方が腐食しており柱も腐っているものがありました。マンションのようなRC造ではない木造の場合、構造部の腐食は建物の耐力を維持する上で一番大切な要素となってまいります。

お風呂浴室部の木部腐食は築年数が古い程多い症状となっておりますので、しっかりとしたメンテナンスをしてきていると建物のことをわかっておられる場合はその限りではありませんが、しっかりと構造部まで見ておくことが大切です。

解体が終わると、商品（採用システムバス）の承認図に基づき、排水、給水、給湯の位置だしを行い、撤去した配管より切り回しを行い、図面の指示に従い所定の位置に立ち上げを行っていきます。今回の事例では、移設ではなく入れ替えであったため、排水の位置が大きく移動することはありませんでしたが、移設、とりわけマンションでは、排水の逃げ道が限定されているため、排水の距離によっては勾配を必要とするため、浴室の高さが変わってくることがありますので注意が必要です。

搬入設置は商品のメーカーの認定施工免許をもったメーカー施工会社に依頼することになります。解体する前にメーカーの施工班とは綿密な打ち合わせを通常致します。

施工班は、予め現場を下見することで搬入がスムーズにできるのか？サイズ的に選定している商品が収まるのかどうか、高さは大丈夫か？など確認をしたうえで、組み立てにやってきます。

下見の際の現場調査精度が高いほど、組立もスムーズになります。

このメーカーのお風呂は慣れていないなど、施工する職人によって必要なスキルが微妙に違う（メーカーの商品特性）ため、採用メーカーのシステムバスを熟知している技術者へ依頼をします。

昭和の古い浴室から最新のシステムバスへ。

お客様にも大変お喜び頂きましたが、工事をする立場から何よりも下地をしっかりやっているので安心できるというのが一番のお伝えしたいことでもあります。

システムバスは組み立てをしてしまえば、ショールームで見たお風呂がそのまま自宅に設置されますので、イメージの相違はあまりないのです。

大切なのは浴室（システムバスを）を入れている空間の構造体をしっかりと施工しているかどうか、ここがリフォームでは最も重要なポイントになります。